この記事は、「負担重量」(いわゆる斤量)がテーマのデータ分析です。同じ負担重量でも、体の大きな馬と小さな馬では負担の度合いが異なりますよね?そうした馬体重に対する負担重量の比率(負担重量÷馬体重)で分析します。
「負担重量ランキング(順位)データを作成するプロシージャ」で作ったランキングデータで、出走馬の中で最も負担重量の比率が小さい馬が有利であるかを検証します。
- JRA 2014年~2019年
- 芝ハンデ戦
- 芝馬場状態 = 良
- ランキング昇順でグループ化
この条件にした理由は、同じ負担重量のレースでは単に馬体重を比較するだけであり、また、ハンデ戦で新聞を見ながら負担重量の比率を計算しているオッサンはいないと考えたからです。また、ダートではハンデ戦が少なく、信頼できない結果になったため、芝のみを取り上げました。6位以下のデータはあまり意味がないので省略しました。対象となったレースは709件あります。
ランキング昇順 | 1着回数 | 2着回数 | 3着回数 | 出現数 | 単勝回収率 | 馬連回収率 | 3連複回収率 |
1 | 51 | 42 | 33 | 715 | 133 | 85 | 70 |
2 | 44 | 51 | 49 | 720 | 61 | 67 | 82 |
3 | 60 | 39 | 47 | 713 | 138 | 68 | 75 |
4 | 56 | 41 | 37 | 705 | 79 | 54 | 43 |
5 | 41 | 59 | 61 | 720 | 63 | 60 | 51 |
分析結果から、ハンデ戦の負担重量は絶対的な数字ではなく、馬体重に対する比率を見ることが重要であることがわかります。ランキング1位の馬が単勝や馬連で還元率を超える回収率を示しました。ムラはありますが、ランキング2位と3位の成績もなかなかです。3連複回収率もランキング3位まで良好で、的中率もそれほど悪くありません。馬券を購入する際の参考にしてください。
「馬連回収率」とは馬連を総流しで買い続けた場合の数字です。つまり、その馬が2着以内に入れば馬券は的中っていう計算です。「3連複回収率」も馬連と同じ、総流しで買い続けてその馬が3着以内なら的中です。経験的に連勝式の回収率は、還元率を超えていれば「買い」のパターンです。JRA馬連なら77.5%以上といったように。なぜなら総流しで馬券を毎回買うことなんて現実的にありませんから。見込みのある実力馬だけに相手を絞って買いますよね?
勝率や単勝回収率は、同じ条件に該当する馬が複数出走するレースでは、あまり意味を持ちません。なぜなら、同じ条件の馬同士で星の潰しあいをするからです。例えば、「オークスは牝馬の勝率が100%」と言ってるようなもんです。なので、勝率や単勝回収率はあくまで目安としてください。
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