この記事では「ゲート入りの順番データを作成するプロシージャ」で作成したデータを使って、ゲート入りの順番がレース結果に影響を及ぼすのか?を検証します。プロシージャの記事でも書きましたがゲート入りの順番には決まりがあり、基本的に奇数馬番→偶数馬番→最後に大外枠、の順番です。その着回数と回収率がどうなるのか、次の条件で集計してみました。
- JRA 2015年~2019年
- 未勝利戦(芝・ダート・障害)
- ゲート入り昇順または降順でグループ化
この条件にした理由は、未勝利戦は精神的に未熟な馬が多く、ゲート内で待たされストレスを受ける先入れ奇数馬番は不利、という仮定で、今回のテーマで良い数字を出したかったからです。6位以下のデータはあまり意味が無いので載せません。対象となったレースは6156件。結果はこちら。後入れ、先入れを比較するために降順、昇順(後入れ、先入れ)の順に載せてます。
ランキング降順 | 1着回数 | 2着回数 | 3着回数 | 出現数 | 単勝回収率 | 馬連回収率 | 3連複回収率 |
1 | 419 | 449 | 391 | 6156 | 69 | 57 | 44 |
2 | 441 | 436 | 429 | 6156 | 81 | 62 | 54 |
3 | 469 | 426 | 437 | 6156 | 101 | 62 | 44 |
4 | 465 | 428 | 467 | 6156 | 77 | 61 | 54 |
5 | 454 | 417 | 373 | 6156 | 79 | 53 | 45 |
ランキング昇順 | 1着回数 | 2着回数 | 3着回数 | 出現数 | 単勝回収率 | 馬連回収率 | 3連複回収率 |
1 | 381 | 405 | 459 | 6156 | 51 | 51 | 46 |
2 | 409 | 452 | 469 | 6156 | 55 | 51 | 39 |
3 | 424 | 439 | 451 | 6156 | 69 | 60 | 52 |
4 | 434 | 413 | 434 | 6156 | 64 | 47 | 41 |
5 | 425 | 409 | 425 | 6156 | 75 | 63 | 46 |
着回数においても回収率においても、未勝利戦では大外枠と後入れの偶数馬番が有利という結果になりました。特に単勝回収率で差が現れてます。つまり、後入れの馬は大方が見る実力よりも好走している証拠です。
オマケで未勝利戦とは対照的な、次の条件でも集計してみました。
- JRA 2015年~2019年
- 重賞競走(平地)18頭立て
- ゲート入り昇順でグループ化
対象となったレースは135件。結果はこちら。
ランキング昇順 | 1着回数 | 2着回数 | 3着回数 | 出現数 | 単勝回収率 | 馬連回収率 | 3連複回収率 |
1 | 10 | 7 | 7 | 135 | 217 | 66 | 23 |
2 | 8 | 7 | 5 | 135 | 28 | 56 | 71 |
3 | 9 | 5 | 2 | 135 | 55 | 42 | 170 |
4 | 5 | 13 | 16 | 135 | 20 | 64 | 279 |
5 | 4 | 10 | 6 | 135 | 45 | 40 | 43 |
こちらは未勝利戦とは逆に、先入れの奇数馬番が圧倒的有利という結果に。これは重賞競走に出走できるレベルの馬は、先入れの不利などモノともせずフルゲートで内枠経済コースの恩恵を受けている。あるいは、先入れのストレスで闘争心にスイッチが入り実力以上に好走する馬がいる。などと、個人的に考えます。しかしデータ数が少なく式別で数字にムラがありすぎアテにできませんが…。馬券を買う際の参考にしてください。
「馬連回収率」とは馬連を総流しで買い続けた場合の数字です。つまり、その馬が2着以内に入れば馬券は的中っていう計算です。「3連複回収率」も馬連と同じ、総流しで買い続けてその馬が3着以内なら的中です。経験的に連勝式の回収率は、還元率を超えていれば「買い」のパターンです。JRA馬連なら77.5%以上といったように。なぜなら総流しで馬券を毎回買うことなんて現実的にありませんから。見込みのある実力馬だけに相手を絞って買いますよね?
最後に。この記事のデータ作成に使用したSQLを有料会員に公開しています。ユーザーがカスタマイズして利用することも可能ですし、SQLを学習したい方の参考にもなります。
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