概要
出走馬がゲートに入る順番は、原則として次のように定められています。
①先入れ馬、②奇数番、③偶数番、④大外枠
奇数番と偶数番の中では特定の順番はありません。
この出走馬がゲートに入る順番がレース結果に与える影響を分析しました。先入れ馬は予測が困難なため分析から除外し、競走条件ごとに分類して、奇数番、偶数番、大外枠でデータ分析しました。
また、奇数番、偶数番、大外枠の3パターンだけでは、同じ条件に該当する馬が複数いるため、データ分析の意味がありません。そのため、コンピ指数が提供されている2007年から現在(2024年5月)までのJRA全レースを対象に、コンピ指数の1位馬に限定して調査を行いました。
コンピ指数を使う理由は、単勝人気順では馬券購入時とレース確定後で結果が異なることがあるためです。競馬予想データには一貫した基準を用いることが重要です。また、コンピ指数の人気順が単勝人気順とほぼ一致することは「コンピ指数順位別データ分析」の記事で証明されています。
ちなみに、同じ期間に集計したコンピ指数1位馬の全体データは次の通りです。
順位 | 出現数 | 単勝オッズ | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
1 | 59873 | 2.5 | 31% | 49% | 62% | 79% | 83% |
ゲート入りの順番データ分析
競走条件コード xxxxxxxxxx |
順番 xxxxxxxx |
出現数 xxxxxxxx |
勝率 xxxxxxxx |
連対率 xxxxxxxx |
複勝率 xxxxxxxx |
単勝 回収率 xxxxxxxx |
複勝 回収率 xxxxxxxx |
新馬 | 1:奇数番 | 2348 | 34% | 52% | 63% | 85% | 83% |
新馬 | 2:偶数番 | 2107 | 32% | 52% | 66% | 79% | 87% |
新馬 | 3:大外枠 | 410 | 35% | 57% | 69% | 82% | 88% |
未勝利 | 1:奇数番 | 10521 | 32% | 53% | 66% | 77% | 84% |
未勝利 | 2:偶数番 | 9418 | 33% | 53% | 66% | 80% | 86% |
未勝利 | 3:大外枠 | 1463 | 34% | 54% | 67% | 80% | 85% |
1勝クラス | 1:奇数番 | 8727 | 29% | 46% | 59% | 78% | 82% |
1勝クラス | 2:偶数番 | 7797 | 30% | 48% | 61% | 80% | 84% |
1勝クラス | 3:大外枠 | 1327 | 31% | 49% | 61% | 84% | 83% |
2勝クラス | 1:奇数番 | 3849 | 29% | 47% | 59% | 77% | 82% |
2勝クラス | 2:偶数番 | 3292 | 30% | 47% | 60% | 80% | 83% |
2勝クラス | 3:大外枠 | 558 | 32% | 47% | 60% | 81% | 80% |
3勝クラス | 1:奇数番 | 1476 | 28% | 44% | 56% | 80% | 80% |
3勝クラス | 2:偶数番 | 1446 | 26% | 44% | 56% | 76% | 80% |
3勝クラス | 3:大外枠 | 220 | 25% | 40% | 50% | 67% | 71% |
オープン | 1:奇数番 | 2352 | 27% | 45% | 58% | 73% | 80% |
オープン | 2:偶数番 | 2147 | 28% | 46% | 58% | 78% | 82% |
オープン | 3:大外枠 | 415 | 27% | 45% | 56% | 76% | 82% |
結論
全体的な傾向として、ほとんどのクラスで大外枠の成績が比較的高く、若干有利な傾向が見られます。奇数番と偶数番の間では、明確な差は見られませんが、クラスによって違いが出ています。
大外枠が有利な理由として、ゲートで待たされる時間が少ないことや、被せられる不利を受ける確率が低いことが考えられます。競馬予想においても、この傾向を考慮に入れることは有効である可能性があります。
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