【コーナーロス】前走で外を回って負けた馬は過小評価されている

データ分析

この記事は、YouTubeでもご覧いただけます。映像とナレーションで内容がよりわかりやすく解説されているので、ぜひ以下のリンクからご覧ください。
【コーナーロス】前走で外を回って負けた馬は過小評価されている
ttps://youtu.be/73zn5iNpTRI

前走で外を回って負けた馬は過小評価されている

それを確かめるために、直前に公開したプログラミング記事「【コーナーロス】レース詳細のコーナー通過順位を馬番単位に展開するプロシージャ」を使っていろいろ調べました。

この記事のデータは、すべて2018~2022年の5年分で集計しています。

今回は「3角」でデータ集計のサンプルを公開していますが、「JRA-VANデータラボ」と「地方競馬DATA」には3角以外のデータも存在しますので、他の集計方法も試してみることができます。

コンピ指数順位別

まず、コンピ指数順位別で「内からn頭目」のデータを集計しました。

コンピ指数を使う理由は、単勝人気順では馬券購入時とレース確定後で結果が異なることがあるためです。競馬予想データには一貫した基準を用いることが重要です。また、コンピ指数の人気順が単勝人気順とほぼ一致することは「コンピ指数順位別データ分析」の記事で証明されています。

また、このサイトで何度もお伝えしてますが、同じレースで同じ条件の馬が星の潰しあいをするようなデータ集計は実用的ではありません。今回の場合、「内からn頭目」という条件だけではダメだ、ということです。

以下は、単勝回収率が100%以上のデータをフィルターした結果です。また、回収率だけでなく「コンピ指数順位別データ分析」の記事にある、同じ順位と比較した勝率も優れてます。

順位
xxxxxx
前走着順
(平均)
xxxxxxxxxx
前走
トラック
xxxxxxxxxx
前走3角
xxxxxxxxxxxxxx
勝率
xxxxxxxx
連対率
xxxxxxxx
複勝率
xxxxxxxx
単勝
回収率
xxxxxxxx
出現数
xxxxxxxx
2 2 ダート 内から 4頭目~ 22% 47% 57% 102% 94
4 3 障害 内から 3頭目 19% 28% 28% 194% 21
5 4 内から 3頭目 9% 17% 27% 101% 579
5 3 障害 内から 2頭目 10% 19% 28% 100% 108
5 3 障害 内から 3頭目 6% 12% 25% 105% 16
6 3 内から 4頭目~ 7% 15% 21% 109% 78
7 4 内から 2頭目 5% 11% 18% 102% 2106
7 3 障害 内から 2頭目 6% 13% 18% 117% 81
8 4 ダート 内から 3頭目 3% 10% 15% 103% 538
8 3 ダート 内から 4頭目~ 7% 11% 17% 159% 76
8 4 内から 4頭目~ 7% 13% 20% 109% 84
8 4 障害 内から 1頭目 4% 8% 15% 120% 305
9 5 ダート 内から 4頭目~ 2% 5% 14% 126% 70
10 6 内から 3頭目 2% 5% 10% 102% 479
10 4 障害 内から 2頭目 8% 12% 16% 250% 62
11 6 内から 4頭目~ 4% 7% 8% 124% 70
12 5 ダート 内から 4頭目~ 1% 5% 8% 166% 57
12 6 内から 3頭目 1% 3% 5% 131% 367
12 5 障害 内から 1頭目 1% 1% 5% 132% 254
13 7 内から 3頭目 1% 2% 5% 121% 302
13 10 内から 4頭目~ 2% 6% 8% 165% 50
14 9 ダート 内から 4頭目~ 1% 1% 3% 331% 57
14 12 内から 4頭目~ 2% 5% 8% 272% 37
15 7 ダート 内から 3頭目 2% 4% 5% 353% 294
15 8 内から 3頭目 0% 1% 3% 150% 217
15 6 障害 内から 1頭目 2% 2% 2% 230% 34
17 10 ダート 内から 2頭目 1% 2% 3% 208% 78
18 6 ダート 内から 3頭目 14% 14% 14% 1870% 14
※ヘッダの’x’はレイアウト調整が目的の文字です

コンピ指数が2位から8位の馬が狙い目と考えられます。回収率が高いだけでなく、勝率や出現数が低すぎると実用性に欠けるためです。

競馬場トラック別

次に、競馬場トラック別で「内からn頭目」の集計を行いました。このデータにより、異なるコース形態での枠順の有利不利が見えてきます。回収率が高いパターンに該当する馬は、実力以上に好走していることを示しています。以下は、単勝回収率が100%以上のデータをフィルターした結果です。

競馬場
xxxxxxxx
トラック
xxxxxxxxxx
3角
xxxxxxxxxxxxxx
1着回数
xxxxxxxx
2着回数
xxxxxxxx
3着回数
xxxxxxxx
単勝
回収率
xxxxxxxx
出現数
xxxxxxxx
札幌 ダート 内から 3頭目 37 31 26 123% 345
札幌 ダート 内から 4頭目~ 10 5 3 127% 68
福島 ダート 内から 1頭目 278 256 250 102% 3901
福島 障害 内から 4頭目~ 1 0 0 940% 1
新潟 障害 内から 2頭目 36 37 37 113% 341
東京 ダート 内から 4頭目~ 16 12 12 132% 196
東京 障害 内から 2頭目 12 11 12 166% 103
中山 障害 内から 3頭目 2 2 0 189% 23
京都 障害 内から 3頭目 1 2 0 346% 5
小倉 障害 内から 3頭目 4 0 1 210% 17
※ヘッダの’x’はレイアウト調整が目的の文字です

ここで注目すべきデータは、福島ダートにおける「内から1頭目」の回収率の高さです。「内から1頭目」の条件に該当する馬が最も多く存在するにもかかわらず、その回収率は非常に高いです。これは、福島ダートの内枠が圧倒的に有利であることを示唆しているのでしょうか?レース集計画面を使って同じ集計期間を調査したところ、結果は期待通りでした。

札幌ダートでは、逆に「内から3頭目、4頭目~」の回収率が高くなる傾向が目立ちます。レース集計画面を使って同じ集計期間を調査したところ、やはり内枠は不利という結果が出ました。

このように、競馬場やトラックのコース形態によって枠順の有利不利が見えるデータも存在します。回収率が高いパターンに該当する馬は、実力以上に好走したことを示していると言えます。

内回し上位独占レース

この他にも、次のようなデータを作ることができます。「内回し上位独占レース」のレースID一覧です。この、内回しに有利な展開だったレースで外回しで負けた馬は、次走で好走する可能性が高いかもしれません。要チェックや。

この例では「内回し上位独占レース」を、1〜5着の全馬が内から 1頭目を通過して決着したレースと定義してますが、SQLで簡単に条件をカスタマイズできます。

このデータは2022年12月分でフィルターしてます。参考に出走頭数と3連複払戻も表示してます。

yyyy mmdd jj rr 順位(合計)
xxxxxxxxxx
出走頭数
xxxxxxxxxx
3連複
組番
xxxxxxxx
3連複
払戻金
xxxxxxxx
3連複
人気順
xxxxxxxx
2022 1204 06 10 5 16 081216 33090 104
2022 1204 09 08 5 15 040515 6160 18
2022 1204 09 09 5 8 030407 450 1
2022 1204 09 10 5 12 010709 2340 6
2022 1210 06 09 5 11 020406 21000 55
2022 1210 07 01 5 13 030512 3650 9
2022 1210 07 11 5 18 010916 34010 112
2022 1210 09 02 5 13 020711 580 2
2022 1210 09 04 5 14 030914 24210 76
2022 1210 09 11 5 9 010304 12300 43
2022 1211 06 03 5 15 040609 17990 43
2022 1211 06 04 5 13 051113 10880 29
2022 1211 06 11 5 16 010306 2800 3
2022 1211 07 08 5 16 010410 10800 32
2022 1211 09 05 5 14 040608 14350 53
2022 1217 07 08 5 16 030708 63040 124
2022 1217 09 04 5 11 020308 4170 17
2022 1217 09 07 5 18 050818 1120 1
2022 1217 09 12 5 15 010212 2280 4
2022 1218 06 08 5 15 020305 22220 64
2022 1218 07 08 5 10 030810 3020 12
2022 1218 07 11 5 16 031112 1830 3
2022 1224 06 01 5 16 010213 1770 5
2022 1224 06 10 5 11 070911 11210 38
2022 1225 06 08 5 16 011415 5090 12
2022 1228 06 05 5 16 040511 14150 42
2022 1228 09 02 5 16 020514 46710 119
2022 1228 09 05 5 18 030509 8190 19
※ヘッダの’x’はレイアウト調整が目的の文字です

この記事のデータ作成に使用したSQLを有料会員に公開しています。ユーザーがカスタマイズして利用することも可能ですし、SQLを学習したい方の参考にもなります。

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