前走1着馬をタイム差別で分析

データ分析

この記事は、YouTubeでもご覧いただけます。映像とナレーションで内容がよりわかりやすく解説されているので、ぜひ以下のリンクからご覧ください。
■タイム差で勝ち馬を見抜け!前走1着馬のデータ分析
https://youtu.be/riFC732CLpY

前走1着馬をタイム差別で分析

この記事では、「PC-KEIBA Database」を使って、前走タイム差による勝率と回収率を、トラックごとに分類してデータ分析しました。

前走タイム差だけでは、同じ条件に該当する馬が複数いる場合もあるため、データ分析の意味がありません。そのため、コンピ指数が提供されている2007年から現在(2024年8月)まで、約17年間のJRA全レースを対象に、前走1着馬とコンピ指数の1位馬に限定して調査を行いました。

コンピ指数を使う理由は、単勝人気順では馬券購入時とレース確定後で結果が異なることがあるためです。競馬予想データには一貫した基準を用いることが重要です。また、コンピ指数の人気順が単勝人気順とほぼ一致することは「コンピ指数順位別データ分析」の記事で証明されています。

ちなみに、同じ期間(~2024年8月)に集計したコンピ指数1位馬の全体データは次の通りです。

順位
xxxxxx
出現数
xxxxxxxx
勝率
xxxxxxxx
連対率
xxxxxxxx
複勝率
xxxxxxxx
単勝
回収率
xxxxxxxx
複勝
回収率
xxxxxxxx
1 61044 31% 50% 62% 79% 83%
※ヘッダの’x’はレイアウト調整が目的の文字です

前走1着馬をタイム差別で分析(芝)

JV-Data仕様でタイム差は4桁の文字列になっており、-001=-0.1秒差の意味です。この記事では、0.0秒から1.0秒までのタイム差について記載しています。

前走
トラック
xxxxxxxx
前走
タイム差
xxxxxxxx
出現数
xxxxxxxx
勝率
xxxxxxxx
連対率
xxxxxxxx
複勝率
xxxxxxxx
単勝
回収率
xxxxxxxx
複勝
回収率
xxxxxxxx
-000 573 29% 45% 59% 79% 82%
-001 650 30% 49% 62% 81% 86%
-002 807 34% 50% 64% 86% 87%
-003 514 35% 52% 65% 83% 85%
-004 321 36% 59% 72% 86% 96%
-005 219 41% 62% 74% 94% 99%
-006 164 34% 49% 58% 77% 73%
-007 103 31% 44% 55% 66% 69%
-008 76 34% 56% 68% 77% 89%
-009 36 36% 55% 69% 78% 85%
-010 38 55% 76% 92% 102% 113%
※ヘッダの’x’はレイアウト調整が目的の文字です

まず、芝においては、前走タイム差が大きくなるほど勝率が上昇している点が顕著です。

例えば、前走1.0秒差で勝利した馬の勝率は55%、連対率は76%、複勝率に至っては92%に達しており、全体データの勝率31%や複勝率62%を大きく上回る結果となっています。

このように、芝においては前走でタイム差をつけて勝利した馬の成績が非常に安定していることが確認できます。また、単勝回収率や複勝回収率も100%を超える結果が見られ、馬券購入において有利なデータとなっています。

前走1着馬をタイム差別で分析(ダート)

前走
トラック
xxxxxxxx
前走
タイム差
xxxxxxxx
出現数
xxxxxxxx
勝率
xxxxxxxx
連対率
xxxxxxxx
複勝率
xxxxxxxx
単勝
回収率
xxxxxxxx
複勝
回収率
xxxxxxxx
ダート -000 215 24% 42% 53% 71% 77%
ダート -001 227 24% 40% 57% 73% 85%
ダート -002 307 29% 46% 58% 82% 83%
ダート -003 274 30% 49% 61% 75% 84%
ダート -004 219 35% 52% 59% 88% 80%
ダート -005 186 32% 47% 54% 82% 74%
ダート -006 193 32% 49% 60% 74% 81%
ダート -007 210 40% 59% 68% 84% 91%
ダート -008 142 35% 52% 63% 82% 82%
ダート -009 92 34% 48% 56% 75% 73%
ダート -010 110 36% 50% 61% 77% 77%
※ヘッダの’x’はレイアウト調整が目的の文字です

一方、ダートでは芝と比較して、タイム差が小さい馬の成績がやや低調です。

例えば、前走タイム差0.0秒の馬の勝率は24%と、コンピ指数1位馬の全体データと比較しても低い数値となっています。タイム差が0.5秒以上になると勝率や回収率はやや改善されるものの、芝ほど顕著な上昇傾向は見られません。特に、0.1秒差の馬でも勝率24%、複勝回収率85%と、全体データと比較すると劣っています。

この結果から、ダートにおいてはタイム差が小さい馬の信頼性が芝と比べて低いことがわかります。前走でわずかなタイム差で勝利した馬は、ダートでは特に注意が必要です。

まとめ

この分析結果から得られるのは、芝とダートでタイム差の影響が異なるという点です。芝では前走で大きなタイム差をつけて勝利した馬が信頼性が高く、馬券としても有利に働く可能性が高いのに対し、ダートではタイム差が小さい馬ほど慎重に検討すべきです。この点を踏まえることで、買い目の選択をより効果的に行うことができるでしょう。

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