この記事は「馬体重」がテーマのデータ分析です。巷でやってる「460~479kg」とか絶対的な馬体重でデータ分析しても、あまり意味が無いと私は思ってます。なぜなら同じ条件に該当する馬が同じレースに何頭か出走したら、その馬どうしで星の潰しあいをするからです。
ここでは「馬体重ランキング(順位)データを作成するプロシージャ」で作成したランキングデータを使って、出走馬の中で最も体の大きな馬(=馬体重の大きい馬)は有利なのか?検証します。競走馬はアスリートであり肥満は存在しないはずなので、この仮定(馬体重=体の大きさ)が成立するはずです。その着回数と回収率がどうなるのか、次の条件で集計してみました。
- JRA 2014年~2019年
- サラ系2歳
- ダート1000m~1400m(いわゆるスプリント戦)
- ダート馬場状態 = 良
- ランキング降順でグループ化
この条件にした理由は、体の大きな馬が有利になる条件で集計したかったからです。6位以下のデータはあまり意味が無いので載せません。対象となったレースは428件。結果はこちら。
ランキング降順 | 1着回数 | 2着回数 | 3着回数 | 出現数 | 単勝回収率 | 馬連回収率 | 3連複回収率 |
1 | 58 | 41 | 34 | 456 | 151 | 69 | 36 |
2 | 43 | 45 | 34 | 453 | 76 | 80 | 46 |
3 | 50 | 35 | 36 | 432 | 62 | 48 | 39 |
4 | 45 | 39 | 40 | 460 | 92 | 63 | 32 |
5 | 35 | 35 | 30 | 422 | 50 | 61 | 36 |
ランキング降順1位、つまり出走馬の中で最も体の大きな馬の単勝回収率が151%。期待通りの結果ですが、ここまでの数字が叩き出せたのは「サラ系2歳」でフィルタしたのがミソですね。馬の2~3歳は人間の6~12歳に該当するという説から、馬も人間も成長スピードが早い時期であり、人間の小学生の運動会でもデカいやつが「50メートル走」強かったでしょ?連勝式の回収率が軒並みヘボいのは謎ですが…。馬券を買う際の参考にしてください。
「馬連回収率」とは馬連を総流しで買い続けた場合の数字です。つまり、その馬が2着以内に入れば馬券は的中っていう計算です。「3連複回収率」も馬連と同じ、総流しで買い続けてその馬が3着以内なら的中です。経験的に連勝式の回収率は、還元率を超えていれば「買い」のパターンです。JRA馬連なら77.5%以上といったように。なぜなら総流しで馬券を毎回買うことなんて現実的にありませんから。見込みのある実力馬だけに相手を絞って買いますよね?
勝率や単勝回収率は、同じ条件に該当する馬が複数出走するレースでは、あまり意味を持ちません。なぜなら、同じ条件の馬同士で星の潰しあいをするからです。例えば、「オークスは牝馬の勝率が100%」と言ってるようなもんです。なので、勝率や単勝回収率はあくまで目安としてください。
この記事のデータ作成に使用したSQLを有料会員に公開しています。ユーザーがカスタマイズして利用することも可能ですし、SQLを学習したい方の参考にもなります。
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